危ぶまれていた今月の魚のお取り寄せ、いつものように日本からやってきました。
鮎、ウメイロ、アカハタ、真鯛、大きな金目鯛、そして骨切りしてある鱧とその頭、骨、内臓付きです。
いつもと同じ「おまかせ」のお値段なのですが、お得感があります。
今月のお取り寄せはないと思っていたので、心が出遅れてしまい、この日は前にも料理したことのあるものがほとんどになりました。
でも、鱧の頭や骨、内臓は調理したことがなく、色々調べました。
内臓は全部つながった状態でビニールの袋に入っていたので、一つ一つ切り離しました。
苦玉と呼ばれる胆嚢は苦く美味しくないので、袋を破らないように取り、血合いも綺麗に取ります。
腸や浮き袋は食べられますが、中の膜などは匂いの原因になるので、縦に切り裂いて中を綺麗にします。
全て塩を振ってしばらく置き、臭みを取り除き、内臓は湯通しし、酒、醤油、みりん、皮付き生姜の薄切りと一緒にほぼ汁けがなくなるまで煮ました。
頭と骨、尻尾は焼き色がつかないように焼きます。(焼き色をつけると香ばしく、白いままだと上品な味わいになります。)
これを昆布と一緒にして酒も少量加えて出汁をとります。アクを丁寧に取ること、煮立たせないことは他のだし汁と同じです。
とても上品なだし汁ができました。
骨切りしてある鱧は1センチ幅に切り、葛粉(または片栗粉)を丁寧に襞の中にも叩いて、塩湯(海の水くらいの塩辛さ)の中で5秒茹で、お椀の中に。
少量の醤油で調味した熱いだし汁をはり、わけぎを散らしました。
極上のお吸い物になりました。
さて、鱧といえば湯引き。こちらは5ミリ幅に切り、片栗粉はつけずに塩湯に10秒つけて、氷水につけます。冷めたら、(すぐに冷めます)ペーパータルで水分を取り、板ずりした胡瓜と盛り合わせ。(ちなみに我が家の胡瓜です。)
2年前に作った梅干しは梅自体が良くなかったのであまり良い出来ではないのですが、色が綺麗なので、果肉を使うには丁度良いです。
梅干しを裏ごししてペースト状にしたものに酒と醤油で調味。
鮎は変わり映えしませんが、塩焼きと味噌肝焼き。鮎への塩振りはくれぐれも薄塩で。塩のきつい鮎は美味しくありません。
ただし、尻尾は少し厚化粧して焦げないようにします。
白味噌、あるいは西京味噌を少量の酒で伸ばし、肝のみじん切りを加えて火を通し、冷めたら山椒の葉を刻んで加え、お腹に詰めます。
日本食料品店で見つけた珍しい山葵の葉っぱのおひたしを添えて。
山葵の葉っぱは80度Cくらいのお湯で茹で、絞って適当な大きさに切ったら、タッパーなどに入れてぴったり蓋をしておきます。
そうすると、辛味があまり飛びません。食卓に乗せる直前に皿に盛ります。
辛味はだいぶん薄れていましたが、(生のままの時にも食べてみました。)山葵の味はしっかりしました。
やっぱり日本の魚は美味しい!
今月も美味しい魚が食べられて幸せだなー、とつくづく思った夕食でした。
Stay Healthy!ご訪問ありがとうございました。