この日最後に向かったのは紅葉で有名な東福寺。JR宇治駅から電車で1本です。
この時期、紅葉が綺麗だというお寺はどこも人で一杯でしたが、東福寺もまたしかり。中国人の観光客も多く、SNSが発達している現在は、あっという間に情報が世界中に伝わるのですね。
八相の庭 「南庭」 八相の庭とは東西南北のそれぞれ4つの庭に配された「蓬莱」「方丈」「瀛州(えいしゅう)」「壷梁(こりょう)」「八海」「五山」「井田市松(せいでんいちまつ)」「北斗七星」の八つです。「南庭」は渦巻く砂紋によって「八海」。「五山」になぞらえた築山が配置されています。
いつも疑問に思うのですが、どうやって足跡をつけないで最後まで美しく砂紋を描けるのだろうか、ということです。
通天橋と紅葉
橋の上にはたくさんの人がいるのがお分かりでしょうか。
橋から見る紅葉はまさに絶景でした。
北庭の井田市松。
東福寺の方丈(僧侶の住居)は明治14年の火災により消失。方丈の周りの八相の庭は1939年に完成したもので、鎌倉時代の質実剛健さを基調に、現代芸術の抽象的構成を取り入れた近代禅宗庭園の白眉として知られています。
東庭「不離の庭」。赤い砂が特徴的です。狼に襲撃されそうになった國師の身を二頭の犬が守ったとされる故事に基づいています。向こうとこちら側3つずつの石は狼。真ん中の細長いのが國師、その両脇が犬。
人がほとんどいなくなった通天橋。
三門。
南庭 枯山水の名庭、雪舟庭園 「鶴亀の庭」。
芬陀院の内部の美しい丸障子。
朝から三つのお寺を歩き回り、晩秋の早い日の入りは間近です。
この日は宿から歩いて十数歩ほどの京懐石のお店、八坂魚藤に飛び込みました。1階は二つほどのテーブルが並んでいるだけですが、2階もあり中は結構広いのかもしれません。
二人とも湯葉鍋弁当を頼みました。茶碗蒸しのような湯葉鍋、美味しかったです。これで2千円とはお値打ちです。
京都の情緒あふれる界隈。夜の八坂をほんの少し散歩。ここに宿を取ったのは本当に正解でした。
ー続くー