金曜日の午後、日本食料品店を2軒はしごしたのですが、思うような魚類を見つけられず、鴨胸肉を買ってきました。
和風にしたいと思いましたが、私が持っている料理本「京味」の十二ヶ月も野崎洋光著「日本料理の基礎技術」に載っているレシピもなんとなく気が進まず、ネットで調べてみました。
だいぶん前の話ですが、赤坂の菊乃井で村田吉弘さんの前のカウンターに座ったことがあります。豪放磊落な村田さんは、初めて顔を見せた私たち夫婦を相手に色々楽しいお話をしてくださいました。時には、そんなことまで初めてのお客さんに言ってしまって良いの?と思うような内輪の話まで披露しました。
村田さんの隣で修行中らしい若い方が、明らかに緊張した手つきで盛り付けをしていました。
そして、お会計を済ませて帰る時、村田さんは私たちが見えなくなるまで門の外で見送ってくださったのです。料理と共に忘れられない思い出です。
一応私の備忘録として下に私なりのレシピを書きました。料理をしていて、ルッコラとみかんをグリルして添えることを思い立ちました。ルッコラの苦味とみかんの甘酸っぱさが鴨と合ったと思います。
この日の副菜は青梗菜のおひたしと白菜の昆布茶和え。
鴨ロース材料(一人分)
鴨胸肉 (1枚)
みりん 35ml
醤油 35ml
日本酒 250ml
葱 5cm
みかん 1個
ルッコラ 適宜
みりん(35ml)、醤油(35ml)、酒(250ml)を半量になるまで煮詰める。
鴨の余分な脂肪を取り除き、皮目に細かく格子状に切り込みを入れる。
非常に熱くしたフライパンに皮目を下にして弱めの火でソテー。出てくる油はペーパータオルで吸い取る。上記の汁をかけながら、全体で8分ほど焼く。
鴨肉を取り出し、アルミホイルをかぶせて、少し休ませる。
でてきた肉汁と残りの汁をフライパンに加え、少し煮詰める。
その間にみかんを横半分に切り、グリルし、葱は千切りにして水にさらしておく。
鴨はそぎ切りにし、ルッコラの上に乗せ、ソースをかけ、白髪葱を添える。