4月4日(月)_夕食とオペラ
寒い雨の中、WTCから地下鉄の駅まで歩いて7−8分。サンディエゴに住んでいると、一桁台の気温でしかも雨の中を歩く事など全くありません。少しめげそうになりながら、でも東海岸に住んでいた時のことを懐かしく思い出しながら、ホテルにたどり着きました。
この日は夜の7時半からオペラです。ニューヨークはオペラやミュージカルを見る人たちのために、多くのレストランでは5時からのpre theater のメニューが充実しています。
この日のレストランは地中海料理の
Boulud SUD。娘のお勧めです。
フォッカッチャとオリーブオイルが美味しい。そして、ザジキも。
5時からのメニューはpre theater の3コースのプリフィックスのみ。
6種類のアペタイザーから散々迷って決めた蛸。octopus a la plancha。美味しかったのだけれど、あまり味は覚えていないのです。
メインはレバノン風スパイシーなシーバス。鶏肉のタジンと迷った挙句、またも前日と同じシーバスにしてしまいました。でもこの料理はカリッと焼き上げているので、前日とは全く違った味わい。とても美味しかったです。
デザートはピスタチオのPavlova(メレンゲスタイル)。白いメレンゲを割ると、中にはブラッドオレンジのシャーベット。とても美味しい!
友達は自家製の3種類のアイスクリームとシャーベット。美味しいけれど食べきれない、というので大半は私が頂きました。こんなに軽くて美味しいものが一口しか入らないというのが私には不思議ですが、お腹の小さな友達の恩恵に預かったわけです。
雨も上がり、レストランから歩いて1分のリンカーンセンターへ。
この日のオペラは
Roberto Devereux。ドニゼッティの作品で、私は1度も見たことがないので、とても楽しみにしていました。
このオペラは1599年から1601年の間のイギリスの史実に基づいた作品で、タイトルは「ロバート・デヴルー」ですが、主役はエリザベス1世。
演じたのはアメリカ人のソプラノ、Sondra Radvanovsky。47歳というソプラノとしてピークと思われる彼女の強い声と声量は、まさにエリザベス一世にぴったり。
時の最高権力者としての頑固さと驕り、女性として年老いてもなお燃やす恋心。彼女の演技も素晴らしいものでした。
この演目だけは少し奮発して良い席でしたので、演技する人の顔の表情を肉眼で見ることができ、迫力がありました。
一つ残念だったのはロバート・デヴルー役が病気のために代役だった事。声量も他のキャストに比べると小さく、ちょっと一本調子でしたが、他の脇役は皆素晴らしい声の持ち主でした。
舞台も衣装も豪華でさすがメトロポリタン。素晴らしいオペラを満喫してホテルへと夜道を急いだのでした。
〜続く〜
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